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対数螺旋の縮閉線 (2)

前回の続きです。数式の番号も通しで行いますので、適宜前回の記事をご参照くださいませ。ご不便をおかけします。

さて、曲率半径Rを求めます。これは、曲率半径の公式、

R = (x'2 + y'2)3/2 / |x'y'' - y'x''| --- (8)

などで計算してもよいのですが、かなり面倒くさそうで、間違いを犯しそうですね。ですから、定義に戻って計算してみましょう。

R = ds/dθ = √((rdθ)2 + (dr)2) / dθ--- (9)

ここで、式(1)を微分します。

dr = abedθ --- (10)

式(9)に式(1)(10)を代入して、整理すると、

R = √(b2+1)ae --- (11)

簡単に求まりました。これで準備は完了です!式(3)に式(4)(7)(11)を代入すると、

q = p + Rn
= ae(cosθ, sinθ) + √(b2+1)ae√(b2+1)-1(-bsinθ - cosθ, bcosθ - sinθ))
= abe(-sinθ, cosθ)
= abe(cos(θ+π/2), sin(θ+π/2)) --- (12)

式(12)までは、たぶん正しいと思います。問題はこのあとであります。

式(12)を式(4)と比べてみると、点qは、点pの長さをb倍し、90度回転させたものです。これは式(2)の意味と思うのですが、なにかおかしいような...本BLOGは間違いも含めて、恥をさらす場なので、ご教授くださいませ。
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対数螺旋の縮閉線

先日(2012年10月25日)の本BLOGにて、対数螺旋の縮閉線の式を書きました。すなわち、対数螺旋を

r = ae --- (1)

とすると、その縮閉線は、

r = abeb(θ+π/2) --- (2)

であるとの主張です。でも、これは正しいかどうかアヤシイ。というか、いまでは間違っているという確信があります。というわけで、計算過程を記しておきます。みなさまに検算いただきたい、という趣旨であります。たまにはこのような計算をやらないと、アタマもボケますしね。ついに本BLOGは計算用紙と化しました。

作戦としては以下のようにします。対数螺旋上の点をp、点pの接線に垂直な単位ベクトルをn、その点の曲率半径をR、求める縮閉線上のpに対応する点をq、とします。すると、

q = p + Rn --- (3)

として求まるわけですね。

さて、点pは、式(1)を使うと、

p = ae(cosθ, sinθ) --- (4)

と書けます。点pの接線ベクトルは、式(4)を微分すればよいので、

p/dθ = ae(bcosθ - sinθ, bsinθ + cosθ) --- (5)

式(5)に垂直なベクトルをhとすると、hは、式(5)に90度の回転行列を掛ければよいので、

h = ae(-bsinθ - cosθ, bcosθ - sinθ) --- (6)

これで、nが求まります。すなわち、

n = h/|h| = √(b2+1)-1(-bsinθ - cosθ, bcosθ - sinθ)) --- (7)

さて、最後は曲率半径Rを求めればおしまいですが、長くなったので今回はここで切り上げます。次回に続きます!

ベイズの定理 (2)

ベイズの定理(Bayes' Theorem)とは、以下の式をいいます。

p(Y|X) = p(X|Y)p(Y) / p(X) --- (1)

式(1)の分母は、

p(X) = Σp(X|Y)p(Y) --- (2)

により計算します(全てのYに対して足し合わせる)。ここまでは教科書。

さて、先日(2012年10月22日)の本BLOGにて、確率の某勉強会に参加している、という話を書きました。これは、確率に興味のある人が、さまざまな関連の話題を喋る、というものです。話は面白くないといけない。レベルは初歩的なものです。私は主成分分析とそれにまつわる自分の経験について話しました。

ここでKさん(私ではない)が登場。Kさんの話は非常に面白いのですが、ご自身の経験を踏まえたベイズの定理の話をされました。以下にご紹介しましょう。

Kさんが健康診断を受けたところ、ある数値がガンの可能性が高い(陽性を示す)、と出てしまい、慌てて再検査を受けた、というのが導入です。幸いにもそうではなかったのですが、ここからがベイズの定理の話。

ある数値が陽性を示す確率をP(X)、ガンである確率をP(Y)、とします。もしも陽性を示した場合に、実際にガンである確率、つまりP(Y[X)を知りたい、というわけですね。これは式(1)(2)に基づいて計算すればよろしい。

ここで、P(Y)=0.001、P(X|Y)=0.9、とします。つまり、ガンの確率は0.1%、そして実際にガンである場合、その9割の人が陽性となります。かなり当たるわけですね。そして、この部分が強調されるわけです。

一方、ガンでないときに陽性を示す確率を、P(X{YC)=0.1、とします。つまり、ガンでなくても、1割の人は陽性を示します。でも、これは少ないという印象が残る。どうしても、9割と1割を比較してしまうわけです。

このような条件で、P(Y{X)を計算してみましょう。

P(Y|X) = P(X|Y)P(Y) / Σp(X|Y)p(Y)
= (0.9 x 0.001) / (0.9 x 0.001 + 0.1 x 0.999)
= 9 / 1008 --- (3)

驚くべきことに、たったの1%以下です。でも、ガンの9割の人が陽性となる数値が、自分も陽性となってしまうと、かなり慌てると思います。然しながら、ベイズの定理によると、そうなってもガンの確率は思いのほか低いのでした。これって、かなり直観に反しませんか?

東京スカイツリー

先日(2012年9月29日)、身内一族で、東京スカイツリーの<はとバス>ツアーに参加しました。スカイツリーが高いことは想定の範囲で、展望台からみても、なかなか実感が湧きません。建物から見たというよりも、低空飛行の飛行機から見たような景色でしたね。

圧巻は、エレベータです。殆ど加速度を感じさせない、超高速昇降機。これは凄いです。

そんなところに、<白星会>からメールが来ました。<白星会>とは、<東京工業大学機械系OB会>であります。よく知られているように、スカイツリーは設計が日建設計、施工が大林組ですが、日建設計の社長さんが東工大OBであり、設計に携わった方も東工大OBということから、<スカイツリーの構造設計>と題した講演会が東工大で企画されたのでした。

この講演会は、内輪だけのものかもしれないので、日時や場所はここには書きませんが、行ってみようかな。なかなか面白そうです。

不思議な数eの物語

「不思議な数eの物語(1999)」(原書は"e: The Story of a Number (1994)")は、10年くらい前に読んだ本です。なかなかおもしろかった記憶があります。amazon.co.jpにしょうもない書評もアップしています。

本書の11章は、「eθ:脅威の螺旋」というタイトルです。この内容について教えてほしい、という方がいらして、ちょっと読みなおしました。要するに、<対数螺旋>に関する話です。極形式で書くと、

r = ae --- (1)

です。この曲線に関する、等角性の証明や、曲線の長さ、曲率などを計算してみました。ちょっと詳しくなったので、<対数螺旋>でお悩みの方は、ぜひお知らせください。60分程度のレクチャもできますよ!ニーズがあればですが...

本書の168ページに、「...ヤコブ・ベルヌーイが気がついて喜んだのは、対数螺旋がそれ自身の縮閉線であるという事実である...」という記述があります。縮閉線とは、曲線の各点における曲率の中心の軌跡として得られる曲線です。通常は、ある曲線の縮閉線は、まったく別の曲線となるので、対数螺旋のこの性質は脅威的なのです。

しかし、本書にはその証明が載っていません。というわけで、計算してみることにしました。たくさんの計算間違いを犯した末、

r = abeb(θ+π/2) --- (2)

という式に到達いたしました。つまり式(2)は、式(1)を90度反時計周りに回転して、b倍したものです。いくつか図を書いてみると正しそうですが、確信はございません。

数学公式本

どうも<数学公式本>に惹かれてしまう私です。というわけで、蔵書を紹介しましょう。

1)「数学公式Ⅰ-Ⅲ」、岩波(1987)

邦書の定番でしょう。全三巻。大作であります。お持ちの方も多いと思われます。ただ、三冊もあるので、参照が少し面倒くさい。

2)"Mathematical Handbook for Scientists and Engineers: Definitions, Theorems, and Formulas for Reference and Review", Dover (2000)

対して、英語の定番はコレ。私のロシア人友人IGが、仕事で使っているのを見つけました。もっとも彼のはロシア語訳でした。ロシアは数学大国なので、てっきり自国の定番があると思っていたのですが、そういうわけでもないようですね。

3)"Handbook of Mathematical Functions: with Formulas, Graphs, and Mathematical Tables", Dover (1965)

古い著名な本で、さまざまな関数の数値表が載っています。計算機が普及していなかった当時の事情が反映されています。いまでは数値表の重要性は薄れているとは思いますが、実際の数字の感覚を保つためには、具体的な数字に接することは重要と思います(ファインマンのエッセイ「ラッキー・ナンバー」を見よ!)。表紙の美しい三次元の図について、東京工芸大・宮澤さんと、「複素関数の可視化と思われるが、何の関数か?」などと議論したことがあります。結論は出ていません。

4)"Handbook of Mathematics fifth edition", Springer (2007)

2009年のSIGGRAPH ASIA会場(パシフィコ横浜)で見つけて、衝動買いしかかったのですが、改めてamazonで価格を調べると、こちらのほうが安い。というわけで、後日amazonで購入。内容の豊富度はNo.1?老眼の私には、字が少し小さいかも。原書はドイツ語です。

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それぞれ特徴のある本なので、用途によって使用しております。

家庭菜園 (8)

連れが6月末に仕事を辞めたので、必然的に家庭菜園も任せてしまうことになり、私はひたすら食べるだけのヒトになりました。茄子はかなり食卓に並びました。私は幼少の頃、茄子は苦手だったのですが、いまでは好物になりました。

この週末は何カ月ぶりかに菜園に行ってみました。すると、当たり前ですが夏野菜の派手な景色はなくなり、秋野菜の落ち着いた風情となっていました。

当方の畑はというと、さつまいもと落花生が収穫期です。というわけで、その場で収穫いたしました。さつまいもは昨年の倍以上は取れました。落花生もゆでるとなかなかイケます。

やはり、週末メンテよりも、もう少しこまめにやったほうが、野菜もうまく育つというわけですね。

ある確率の問題 (2)

確率を忘れたので、平日の夜の某勉強会(飲み会ではない)に参加しているのですが、ちょっと面白い話を聞きました。

以下の確率密度関数、

f(x) = xe-x (x ≧ 0, x < 0のときはゼロ) --- (1)

に対して、平均を計算すると、2となります。ここまではよろしい。

然るに、式(1)の0から2までの積分を計算すると、eとか出てきて、簡単な値にはなりません(私の計算では、1-3/e2となりました。約0.6)。これに何の疑問も持たない方は、たぶん確率がわかっていらっしゃる。

実は私は不覚にも、この積分は0.5になると思っていたのです。なぜって、平均を境に、右左の面積が同じって思いませんか?これをみても、私がこの勉強会に参加した意義があったのでした。無知をさらけ出していますが、ちょっと面白かったです。

S3D映像制作研究講座

<三次元映像のフォーラム>代表幹事・羽倉さんから依頼を受けて、<S3D映像制作研究講座>のひとコマを講師として受け持つことになりました。

本講座は全20回で、2012年10月27日開講、毎週土曜日17:00~18:30に開催されます。場所は秋葉原のデジタルハリウッド大学(デジハリ)です。

私の担当分は、第13回2013年2月9日、<リアルタイム3DCG&VR>というテーマです。

スポーツの秋 (6)

先日(2012年10月12日)、当社内会議のため大阪に出向き、当地で一泊いたしました。これはよくあることです。

さて、次の日は土曜日で休みです。通常は適当にふらふらと帰京するのですが(在来線を乗り継ぎ、9時間かけて帰ったこともある)、今回は、東京近郊で15時30分から某打ち合わせに参加することになっています。ですから私の自宅、藤沢に帰ったとしても、すぐに東京に行かないといけません。また、毎週土曜日は20キロ走ることにしているので、これをどうするかです。

いろいろなパターンを考えた末、以下の結論に達しました。まず大阪で朝に20キロ走る。そのあとチェックアウトし、15時頃に東京に行く、というものです。スケジュール的には完璧であります。

というわけで、大阪にはランニングセットを持参いたしました。シューズがちょっとかさばりますが、重さは軽いですし、他の装備は大したことありません。

さて、当日はさわやかに晴れて、気温もよい感じです。ホテルは新大阪駅近くの定宿。まずそこから、淀川に南下しました。そのあと、適当な橋で淀川の向こう岸へ。そこから東(京都方面)へ向かいます。このあたりは、二年前に淀川市民マラソンに参加したので、何となく覚えています。舗装された道路は広く、走りやすいです。ランナーが散見されました。

守口付近で一時間経過したので、折り返しました(調子に乗って直進すると帰れなくなる)。帰りは少し時間があったので、十三のあたりまで延ばしてから、再度折り返し、ホテルに戻りました。所要時間は二時間と少々。結果的には、淀川市民マラソンのハーフのコースとほぼ同じですね。身体もリフレッシュされました。出張ではだいたい夜の暴飲暴食がたたり、身体がナマるのがイヤなのですが、何とも快適。病みつきになりそうです。

大阪の地理に不案内な私は、このために事前に当社の<大阪人>に情報をいただきました。Sさん/Sくん/Fさん、ありがとうございました!

解析接続の謎 (7)

「もういい加減にしませんか?」という声が聞こえてきそうですが、しつこく!

高木貞治先生「定本 解析概論(2010)」は名著ですが、またまた名著の悩みが...

本書の「解析的延長」の章、246ページに、以下の記述があります。「...しかし一つの巾級数によって表わされる函数f(z)を、その級数の収束円を全く内側に含む領域Kに延長することはできない...」

しかし、何度も登場しているお馴染みの関数、

f(x) = 1 / (1 - x) --- (1)

の、x=2周りのテイラー展開、

f(x) = -1 + (x - 2) - (x - 2)2 + (x - 2)3 - (x - 2)4 + ... --- (2)

及び、x=3周りのテイラー展開、

f(x) = -1/2 + (1/4)(x - 3) - (1/8)(x - 3)2 + (1/16)(x - 3)3 - (1/32)(x - 3)4 + ... --- (3)

に関してですが、式(2)の収束半径は1、式(3)の収束半径は2、です。すると、式(3)の収束円は、式(2)の収束円をまるまる飲み込むことになりませんか?つまり、本書の言っていることに反する事象がおこっているような気がします。

もちろん私が間違っているわけですが、どこがおかしいのでしょうね。もしかすると、特異点x=1は、双方の収束円の円周上に位置するので、「全く内部に含む」ということではないのでしょうか。それなら納得。

CAVE

旧知でFBフレンドのスウェーデン人JKから、FBメッセージが来ました。何でも、彼の会社のCAVEビデオをYouTubeにアップしたので、宣伝してくれ(spread it as much as possible)、というものです。ちなみにCAVEとは、"Cave Automatic Virtual Environment"の略です。recursiveな定義が面白い。

このような事情なので、特に義理はありませんが、以下に紹介しておきます(↓)。

http://www.youtube.com/watch?v=UT5xtpHRdlE

これを見ると、なかなか面白いコンテンツがありますね。頑張っているようです。商売になっているんですね。

対して、日本では一時期CAVEがもてはやされたことがあったものの、いまではあまり聞きませんね。コストが高いこと/それなりのスペースが要ること/それに見合うコンテンツに乏しいこと、などが普及を阻んだと言われます。

私も、CAVEがはやったときに何度か関わりました。私の記憶では四回だったと思います(日本の大学/中国の大学/国プロ/当時の社内)。いろいろと思い出はありますが、中国の大学での話をひとつ。1999-2000年のことです。

場所は上海、最後の現地調整に出向きました(当時は反日はなかった)。スクリーンとプロジェクタの設置は終わり、あとはセンサ類です。位置姿勢センサを取り付けるときに、近くにいた大工さんに、「これをこの辺にこうやって取りつけてね」などと指示しました。さすが大工さん、うまく取りつけてくれました。

だいたい終了したときに、発注元の中国の教授連が挨拶に来ているというので、その部屋に行きました。すると、さきほどセンサを取りつけてくれた大工さんが座っていました。私が大工さんと思っていた人は、発注元の教授だったのです。これにはまいりました。でも、ちゃんと検収あがりました!

電気学会・インタラクティブディスプレイ協同研究委員会 (2)

先日(2012年10月11日)、電気学会・インタラクティブディスプレイ協同研究委員会の見学会がありました。幹事は東芝・奥村さん。参加者は私を含め8名でした。慶応義塾大学・日吉/矢上キャンパスを廻ります。

見学は以下の研究室でした。

1)稲見研究室(大学院メディアデザイン研究科、日吉キャンパス)
2)齋藤英雄研究室(理工学部情報工学科、矢上キャンパス)

メジャーな先生方なので、研究内容は一般に既知であります。従いまして、私が説明する必要などないのですが、ちょっとだけコメント。

稲見先生は、もともとVirtual Realityが研究対象ですが、いまはRealityのほうに注力されているそうです。つまり、現実のモノを対象とする。この傾向は、実はさまざまなところで見られます。Rapid Prototypingなど、モノが簡単に作れるようになったのも、ひとつの要因でしょうか。

齋藤先生は、Virtualized Realityをはじめとして、さまざまな先端的な画像研究をされていますが、私としてはその中でも、自由視点映像の研究に興味があります。サッカーを対象とされているので、趣味的にも興味大。

それにしても、日吉から矢上って、こんなに遠かったっけ?

終了後は、委員会の有志4名(いつも同じメンバ)で、日吉にて懇親会。学生街で、安く上がりました。

スポーツの秋 (5)

第7回湘南国際マラソン(2012年11月3日)の公式Tシャツ届きました!大会によっては当日に配るところもありますが、湘南国際は事前に送られてくるのです。

というわけで、このところの週末の湘南海岸では、このTシャツを着て走っている人が多いです。「走るんだぞ!どうじゃ!」とアピールしているわけですね。私も負けじと、着て走りました。これだけで、なぜか親近感が生まれるからおもしろい。

マラソン人口はどんどん膨れていて、各地の大会は盛況です。たぶんですが、マラソンというのは、日本人の国民性に合っているのではないでしょうか。私もさまざまなスポーツをやって(球技はだいたいやる)、バブルの頃はゴルフにもハマりましたが、巡り巡って、いまはマラソンです(それと、子供のころからやっているサッカー)。

マラソンと言っても、まだ初心者です。フルを最初に走ったのは高々三年前です。今度の湘南国際で六回目ですから、二回/年のペースですね。おかげさまで、風邪はひかなくなり、健康診断でも直近のものはオールAでした。年齢を考えて、タイムは追求せず、楽しく走れればよいと思っちょります。

特別講義 (4)

先日の第17回日本バーチャルリアリティ学会大会(慶応義塾大学)にて、東京理科大・原田哲也先生より、大学院向けの特別講義を頼まれました。私などでよろしければと、お引き受けいたしました。場所は、同大・野田キャンパスです。未訪の地であります。

日程は、11月1日と8日で迷ったのですが、結局11月8日(木)でお願いしました。何故かというと、11月3日が湘南国際マラソンで、これが終わってからのほうが落ち着くと思ったのです。それから、1日は結婚記念日でした。

解析接続の謎 (6)

前回の続きです。何度も登場しているお馴染みの関数、

f(x) = 1 / (1 - x) --- (1)

の、x=2周りのテイラー展開は、

f(x) = -1 + (x - 2) - (x - 2)2 + (x - 2)3 - (x - 2)4 + ... --- (2)

x=3周りのテイラー展開は、

f(x) = -1/2 + (1/4)(x - 3) - (1/8)(x - 3)2 + (1/16)(x - 3)3 - (1/32)(x - 3)4 + ... --- (3)

今度は、x=3/2での値を計算してみましょう。この点が、式(2)の収束円内に入っていることは自明ですが、式(3)については必ずしも自明ではないです。でも、私の理解では大丈夫、入っちょります。同じ関数のテイラー展開でも、展開中心が異なれば、収束半径も異なるのです。東京工芸大・宮澤さんの主張が確認されました。

さて、式(1)を使うと、

f(3/2) = -2 --- (4)

です。

式(2)にx=3/2を代入すると、

f(3/2) = -1 + (-1/2) - (-1/2)2 + (-1/2)3 - (-1/2)4 + ...
= -1 - 1/2 - 1/4 - 1/8 - 1/16 - ...
= -2 --- (5)

一方、式(3)にx=3/2を代入すると、

f(3/2) = -1/2 + (1/4)(-3/2) - (1/8)(-3/2)2 + (1/16)(-3/2)3 - (1/32)(-3/2)4 + ...
= -Σ(3n-1/22n-1) --- (6)

式(6)の計算には、少しばかり時間がかかったのですが(東京スカイツリーのバスツアー中に計算した)、

-Σ(3n-1/22n-1)
= -(1/2 + 3/8 + 9/32 + 27/128 + ...)
= -(1/2 + 1/2 x (3/4 + 9/16 + 27/64 + ...))
= -(1/2 + 1/2 x Σ(3/4)n)
= -(1/2 + 1/2 x 3)
= -2 --- (7)

めでたく、式(5)と式(7)の値は式(4)と一致いたしました。収束は式(2)の方が式(3)よりも速いみたいですけどね。

上記の例を解析接続に関連させてしまうと、実は突っ込みどころ満載なのですが、まあご勘弁ください。ところで、複素関数になると、関数値も複素数なので、かなりの想像力が要求されます。というか、想像できない。たぶん、かなりの摩訶不思議なことが起こるのでしょう。私が複素関数の可視化に興味あるのは、このような事情を何とか可視化し、解析接続の神秘を見たいことがあります。

解析接続の謎 (5)

しつこく解析接続の話題です。ご興味ないかたにはスミマセン。

解析接続は、複素関数の話ではありますが、実関数でも似たような状況が作れるのでしょうか。

さて、お馴染みの関数、

f(x) = 1 / (1 - x) --- (1)

の、x=2周りのテイラー展開は、

f(x) = -1 + (x - 2) - (x - 2)2 + (x - 2)3 - (x - 2)4 + ... --- (2)

一方、x=3周りのテイラー展開は、

f(x) = -1/2 + (1/4)(x - 3) - (1/8)(x - 3)2 + (1/16)(x - 3)3 - (1/32)(x - 3)4 + ... --- (3)

式(2)と式(3)は、見た目はまるで違いますが、同じ関数を表わすはずです。でも、見た目は違っても同じ関数とは?これは、定義された収束円の範囲では、極限では同じ関数値をとる、ということですね。

でも、ホントでしょうか。確認したくなったので、双方の収束円内に入っている、x=5/2での関数値を計算してみましょう。双方のテイラー展開中心のちょうど真ん中の点です。式(1)によると、

f(5/2) = -2/3 --- (4)

です。

式(2)にx=5/2を代入すると、

f(5/2) = -1 + (1/2) - (1/2)2 + (1/2)3 - (1/2)4 + ...
= -1 + 1/2 - 1/4 + 1/8 - 1/16 - ...
= (-1) / (1 - (-1/2))
= -2/3 --- (5)

一方、式(3)にx=5/2を代入すると、

f(5/2) = (-1/2) + (1/4)(-1/2) - (1/8)(-1/2)2 + (1/16)(-1/2)3 - (1/32)(-1/2)4 + ...
= -1/2 - 1/8 - 1/32 - 1/128 - ...
= -1/2 -1/2 x (1/4 + 1/16 + 1/64 + ...)
= -1/2 -1/2 x ((1/4) / (1 - (1/4)))
= -2/3 --- (6)

というわけで、式(5)と式(6)の値は式(4)と一致いたしました。べき関数の形が違っても、極限では同じ値になるというわけです。素晴らしい!

でもこの例では、ふたつのべき関数のテイラー展開中心の真ん中での値なので、結果は当たり前のようで、あまり面白くないですね。次は別の例で計算してみましょう。

解析接続の謎 (4)

前回の続きです。ここからは複素関数で考えるので、変数xをzに変えましょう。

f(z) = 1 / (1- z) --- (1)

に対し、以下の二つのテイラー展開を考えます。

f(z) = 1 + z + z2 + z3 +... --- (2)
f(z) = -1 + (z - 2) - (z - 2)2 + (z - 2)3 -... --- (3)

式(2)はz=0でのテイラー展開、式(3)はz=2でのテイラー展開です。共に収束半径は1です。ここまでは実関数と同じで、おさらいです。

さて、実関数と複素関数の違いですが、複素関数の場合は、解析接続が使えます。式(1)はz=1が特異点なので、実関数ではここで分断され、不連続となるわけですが、複素関数の場合は、定義域が複素平面ですから、虚軸方向にはみ出すことによって、式(2)と式(3)は、解析接続で連続的に繋げることができるのが、大きな違いです。

解析接続されたべき級数は、実際には同じ関数を表わします。然るに、式(2)と式(3)は、式(1)のテイラー展開ではありますが、べき級数の形はまるで違いますね。でも、式(2)から式(3)へは、解析接続を細かくやってやれば、連続的に変化していくはずです。

これが私の、解析接続の理解ですが、実は、最初に与えられたべき級数から、どのように解析接続されるのかは、全て予め決まっているというのですから、やはり不思議です。あるイメージは頭のなかにありますが、まだモヤモヤがあって、雲からおひさまは見えてきません。更に理解を深めるために、解析接続を題材とした物語を後日書こうと思っちょります。乞うご期待?!

解析接続の謎 (3)

解析接続について、具体的な例で考えてみます。まず、以下の実関数を考えます。

f(x) = 1 / (1- x) --- (1)

式(1)は、初項1、等比xの等比級数ですね。つまり、

f(x) = 1 + x + x2 + x3 +... --- (2)

ところで、式(2)は、式(1)をx=0でテイラー展開したものともいえます。では、式(1)を、x=2でテイラー展開したらどうなるでしょう。これは以下のようになります。

f(x) = -1 + (x - 2) - (x - 2)2 + (x - 2)3 -... --- (3)

式(2)と式(3)は、同じ式(1)をテイラー展開したものではありますが、形が違います。違う点で展開したので、当たり前とも言えますし、x=1が特異点で、ここで関数が分断されますからね。ですから、全く別の関数と言ってもよいのかも知れません。

でも、式(1)を実関数ではなく、複素関数と考えると、解析接続ができるので不思議です。これが次回のネタであります。今回はそれの準備です。

送別会

本BLOGに頻繁にご登場いただいた、当社大阪Mさんの送別会が、本日(2012年10月3日)大阪であります。私はもちろん参加します。私の入社後、たいへんお世話になりました。大阪出張のおりは、いつもというくらい、頻繁に飲みに誘っていました。

私の今週の大阪出張に、K社長がスケジュールを合わせてくれたのです。このようなご配慮に感謝いたします。

とは言え、私はこのためだけでも大阪に行ったゾ。さて、どんな場になるでしょう。悲しくもありますが、私は楽しいほうがいいですね。第二の人生について語りたい。または、<解析接続>について教えてもらおうかな。

いま、大阪社内で記念品の物色をしているようですが(Mさんにはヒミツなのだろうか?)、<タブレット端末><腕時計>、などという如何にもありそうなものに混じって、<数学書>という案もあるそうです。Mさんの面目躍如であります。ブルバキ全集なんてどうでしょう。しかも原書で。

関西 設計・製造ソリューション展

2012年10月3-5日の三日間、第15回関西設計製造ソリューション展が開催されます。インテックス大阪にて。

当社は、2010-2011年度サポイン二件を展示いたします。会場レイアウトを見ますと、C会場(3号館)に「近畿経済産業局・関西サポイン企業」というブースがあって、そこに当社の名前があります。

ちなみに、サポイン二件とは、以下のものです。

1)短時間5軸加工法案を導出するための切削形状解析と自動工程設計の研究開発
2)3次元ビジョンセンサを利用した産業ロボットの動作制御プログラムの自動生成に関する研究開発

結構まじめでしょう?

私は後半の二日間アテンドの予定です。考えてみると、私が関西の展示会にアテンドするのは初めてですね。ぜひお越しください!

スポーツの秋 (4)

やっと涼しくなってきました(と書いていたら今日は暑そう)。スポーツの秋到来!私のイベントは以下のとおり。

1)御殿場時之栖シニアサッカー大会(2012年10月27-28日)
2)第7回湘南国際マラソン(2012年11月3日)

1)は、数えてみると、たぶん11回めです。2007年から春秋二回参加していて、法事で一回休みました(法事はサッカーに優先する)。

2)は、今回で四回目(四年連続)です。

1)と2)の間は、今年は中五日です。昨年は中三日しかなくて、マラソンのタイムは悪かったです。実はこれを言い訳にしているのですが、今年は中五日なので、疲労も回復しているでしょう。だから、言い訳できない!
プロフィール

加納裕(かのうゆたか)

Author:加納裕(かのうゆたか)


[略歴]
1983年3月東京工業大学工学部機械物理工学科卒業
1983年4月(株)図研入社
1987年1月同社退社
1987年2月(株)ソリッドレイ研究所を6名で設立、取締役
1994年3月同社退社
1994年4月(株)スリーディー入社
1996年10月同社取締役
1999年12月上海大学兼務教授
2002年10月同社代表取締役
2009年9月ものつくり大学非常勤講師~現在
2009年10月同社代表退任/退社
2010年1月ソフトキューブ(株)入社~現在(技術顧問)
2017年4月湘南工科大学非常勤講師~現在


[業界団体・学会活動]
電気学会・第三期次世代インタラクティブディスプレイ協同研究委員会(幹事)/最先端表現技術利用推進協会・アカデミック部会(旧:三次元映像のフォーラム)(副部会長)/日本バーチャルリアリティ学会ハプティクス研究委員会(委員)/ACM・SIGGRAPH(Professional Member)/情報処理学会(正会員、CVIM会員)/3Dコンソーシアム(賛助会員)/3DBiz研究会(個人賛助会員)/URCF(特別会員)

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前職:立体映像産業推進協議会(幹事)/日本バーチャルリアリティ学会・論文委員会(委員)


[資格]
TOEIC805点
数学検定1級(数理技能)
中型・普自二免許
サッカー4級審判員

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