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自宅療養

昨日(2013年7月30日)は、体調不良により自宅療養といたしました。歳の割には体力がウリなのですが、さすがに疲労が蓄積したようです。身体のところどころに病魔が取りついている感じです。

一日なにもしないと、気力が回復しますね。今日からまた出直しです!

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と、昨日このように書いていたのですが、今朝はかなり体調は回復したものの、もう一日大事をとりたいと思いました。従いまして、本日も自宅療養とさせていただきます。打ち合わせリスケ等、ご迷惑おかけいたします。
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特異値分解 (6)

最近、<一般逆行列>の話をあれこれ書いているので、このあたりで<特異値分解>の話もまた持ち出さないといけませんね...

正方行列とは限らない、mxn行列Aに対し(いちおう、m≧nとしておきます)、

A = UDVT --- (1)

という分解が常に存在します(各行列の定義は省略!)。さて、これまで<一般逆行列>で紹介してきた行列、

A = ((1, -1), (1, 1), (1, 0))T --- (2)

に式(1)を適用してやると、

U = {(1/√3, 1/√3, 1/√3)T, (-1/√2, 1/√2, 0)T} --- (3)
D = {(√3, 0), (0, √2)}T --- (4)
VT = {(1, 0), (0,1)}T --- (5)

となります。特異値分解の計算には、Mathematica(正確にはWolframAlpha)を使用しました。

さて、Aを式(1)としたときの、Aの一般逆行列A+は、

A+ = VD+UT --- (6)

です。D+というのは、対角要素がゼロ(または非常にゼロに近いか)でなければ、逆行列と同じです(そうでなければ、その要素はゼロにしてしまう)。

式(6)を使って計算すると、

A+ = ((1/3, 1/3, 1/3), (-1/2, 1/2 0))T --- (7)

と求まります。これは、以前の関連BLOG(↓)の結果と一致します。めでたしです。

http://kanouy.blog9.fc2.com/blog-entry-903.html

三次元空間の幾何学計算

三次元空間に生息する、基本的な<生き物>は、点/平面/直線、の3つです。これら3つの中から2つを取りあげ、それに対する幾何学計算を考えてみましょう。場合は3C2=6通りあります。

ちなみに、この3つの<生き物>のノーテーションは、以下のとおりです。

点:p --- (1)
平面:(n, x - a) = 0 --- (2)
直線:x = q + km --- (3)

但し、|n|=|m|=1(単位ベクトル)、とします。

1)点-点

これは、2つの点の距離dですね。簡単なので省略。

2)点-平面

これも、点と平面の距離です。距離をdとすると、

d = (n, p - a) --- (4)

と求まります。

3)点-直線

これも両者間の距離dでしょうか。2)と似たような計算を行って、直角三角形を考えればよいです。

d = √(|p - q|2 - (m, p - q)2) --- (5)

4)平面-平面

2つの平面の交わりは直線ですから、これを求めることになるでしょう。いろいろなやりかたがあるでしょうが、最もシステマチックなのは、連立方程式を解く際の基本変形のテクではないでしょうか。機械的な計算で、直線を求めることができます。平面同士が平行な場合には直線が求まりませんが、そのような場合もわかります。

5)平面-直線

これは、本BLOGでしっかりと取り上げました!(↓)

http://kanouy.blog9.fc2.com/blog-entry-904.html

6)直線-直線

これも直線同士の距離を求めるわけですね。これには、2つの直線と交わり、且つ直交する条件を付けてやると、連立方程式が立てられますから、それを解くことで求められます。この中では最も面倒くさいでしょうか?

平面と直線の交点 (2)

前回(↓)の続きです。

http://kanouy.blog9.fc2.com/blog-entry-904.html

k = (n, a - p) / (n, m) --- (1)

式(1)を幾何学的に(直観的に)理解することが目的です。

まず、(n, a - p)、ですが、これはpから平面への距離です。aが平面上のどこにあっても関係ないところが、内積の面白いところ、且つ混乱するところです。この垂線の足をhとしましょう。

式(1)は、これを(n, m)で割っているわけですが、(n, m)というのは、直線と平面のなす角度をθとすると、cosθです。すると、pxhで構成される直角三角形を考えることができます。kというのは、この直角三角形の斜辺の長さ(= |p - x|)であり、cosθは|p - h|です。このように考えると、式(1)の幾何学的意味がわかりますね。

式を立てて計算できることは最低限必要ですが、得られた式の幾何学的意味を理解することにより、より空間把握力が高まると思います。

平面と直線の交点

三次元空間における計算はさまざまなものがあります。

三次元空間に生息する基本的な<生き物>は、点/平面/直線、の3つです。これらふたつの組み合わせは6通りありますから、この6通りの関係をマスタすれば、三次元空間での計算の基本は習得できたと言えるでしょう。

さて、この中でも、もっともよく出てきそうな、平面と直線の交点計算をしてみましょう。線型代数本にはよく出てくる例題ですから、おなじみと思います。やりかたもいろいろとありそうですね。

さて、平面を、

(n, x - a) = 0 --- (1)

直線を、

x = p + km --- (2)

と表します。パラメタの意味は自明なので、説明は省略します。計算を簡略化するために、nmは、単位ベクトルとします。

式(2)を式(1)に代入してやります。

(n, p + km - a) = 0 --- (3)

式(3)を展開して整理してやると、

k = (n, a - p) / (n, m) --- (4)

式(4)で求められたkを、式(2)に代入すれば、平面と直線の交点が求まります。

ここでおしまいでもよいのですが、三次元空間での計算を更に理解するために、式(4)の幾何学的意味を考えてみましょう。長くなるので、これは次回といたします。

Cubic Spline Interpolation (3)

先日紹介した、「CAD・CG技術者のための実践NURBS(2001)」という本ですが、

http://kanouy.blog9.fc2.com/blog-entry-896.html

絶版にも関わらず、なかなか内容に味があります。

第3章<自由曲線/曲面の基礎>において、cubic splineに関する説明があるのですが(cubic splineとは言っていない)、まず、Ferguson曲線が登場します。Furguson曲線とは、点の位置と接線ベクトルを用いて補間するものです。例えば、両端点とその点での接線ベクトルを指定すると、これは4つの条件を与えますから、3次式で補間できる、ということですね。ちなみに、このような補間法をHermite補間と言います。対して、点の位置情報だけを使う補間は、Lagrange補間と呼ばれます。

ここで本書の面白い記述が、これを使って点列を補間するときに、各点での1次微分と2次微分を連続にできる、というくだり。Ferguson曲線から入るcubic splineの定式化というのは、見たことがありません。何故って、Ferguson曲線は、本来2次微分は関係ありませんからね。結果として、1次微分による定式化がなされてしまった。

本書の特筆すべきところは、2つ必要な終端条件を3種類挙げ、それぞれ詳細に論じていることです。というわけで、本書はなかなかの良書であります。絶版ですが、中古で手に入ります。

一般逆行列 (4)

先日の記事(↓)に対して、

http://kanouy.blog9.fc2.com/blog-entry-903.html

pokaさまから貴重なコメントをいただきましたので、それに基づいて再計算いたしました。上記記事の追記ですので、本来必要な情報をかなり省略していること、ご了承ください。

3つの直線の係数を変更いたしました(ノルムを1とする)。

(1/√2)x - (1/√2)y = 0 --- (1)
(1/√2)x + (1/√2)y = 0 --- (2)
x = 1 --- (3)

これに従って、Aも以下のように変更されます。

A = ((1/√2, -1/√2), (1/√2, 1/√2), (1, 0))T --- (4)

式(4)に対する一般逆行列A+は、

A+ = ((1/(2√2), 1/(2√2), 1/2), (-1/√2, 1/√2, 0))T --- (5)

となります。これによると、

x = (1/2, 0)T --- (6)

と、pokaさまのコメント通りの点が求まりました。このときの残差の二乗は、

<残差の二乗> = |Ax - b|2 = |(1/(2√2), 1/(2√2), 1/2)T - (0, 0, 1)T|2 = 1/2 --- (7)

対して、

<3直線と点との距離の二乗和> = (1/(2√2))2 + (1/(2√2))2 + (1/2)2 = 1/2 --- (8)

めでたく、式(7)と式(8)は一致いたしました。係数行列、要注意であります。pokaさま、ありがとうございました!

オーストラリアでの小野伸二

香川真司のマンU移籍が大々的に報道され、完全にその影に隠れてしまいましたが、小野伸二も昨年2012年、オーストラリアのウエスタン・シドニー・ワンダラーズFCに移籍しました。

私も小野は残念ながら、終わった選手だと思っていたのですが、たまたまオーストラリアでの活躍を知り、驚嘆いたしました。全盛期を思わせる美しいプレーの数々がYouTubeで観られますが、なにより同国での受け入れられ方に感銘を受けました。分野を問わず、日本でよりも海外でのほうが評価が高い人がいますが、小野はそのひとりでしょう。YouTubeでの現地アナウンサーの解説(絶叫?)を、(英語のヒアリング練習も兼ねて、)ぜひお聞きください。嬉しくて涙が出ます。

小野伸二は、早くから天才と言われていながら、日本ではどうしても<悲運>という印象があります。

1998年フランスワールド杯では、選出されながらも殆ど出場機会なし。2002年日韓では、直前の虫垂炎のため実力を出せず。そして2006年ドイツでは、オーストラリア戦での交代出場直後、3失点の逆転負け。いわれのない戦犯扱いされました。そして、2010年南アフリカでは、選出すらもされなかった。

対して、2001-2005年のあいだに在籍したフェイエノールトでは、小野はスーパースターでした。オランダ代表クラスのプレイヤー(及び監督)が、小野を惜しみなく絶賛しています。対代表では、オランダは日本を全く相手にしていないのに。

オーストラリアでも、オランダのときみたいに、活躍して欲しいと思います。2014年ブラジルでの選出も、まったくおかしくないと思いますよ。若手もいいけど、ザッケローニ、頼みます!

オランダ代表スナイデルの、2010年ワールド杯後のインタビュー記事を引用しておきます(小野は、このワールド杯には出ていないにも関わらず)。

Toughest direct opponent?(←インタビューアの質問)
“Shinji Ono of Feyenoord. He was strong and fit but he was also a tremendous player. Whenever he would get away from me I had to work hard to mark him. He'd go all the way to the striker and you simply couldn't let him walk away from you. Very skilled player.”

淀川ラン

先日の金曜日(2013年7月12日)、仕事で大阪に出向き、その夜は守口の定宿に泊まりました。

もちろん次の土曜日は早朝ランです。おなじみのコースで、淀川まで出て(ほぼ1キロ)、河川敷を京都方面に走ります。

気候のよいときは、2時間走です。つまり、1時間走ってから引き返す。でも、この日は7時前にホテルを出たというのに、既に30度はありそうな感じです。というわけで、90分走を計画。つまり、45分走ったら折り返しです。

然るに、30分走ったところで、あと15分走る気力がなくなり、そこで引き返しました。つまり60分走です。我ながら軟弱な決断...

さて、スタート地点まであと10分というところで、並走していた男性ランナーが声をかけてきました。60歳代後半くらいでしょうか。枚方から走ってきて、既に10キロだそうです。この後知人と会ったら折り返すとのこと。ということは、優に20キロは走るわけです。訊いてみると、毎日それくらい走っているそうです。

淀川市民マラソンの常連かと思いきや、「いつも走っている道を、わざわざカネ払って走ることないわね」とのこと。それはそうです。私の地元開催、湘南国際は、いちおういつもは走れない、国道134号を走るわけですからね。ちなみに私は、淀川市民は一度走りました(↓)。

http://kanouy.blog9.fc2.com/blog-entry-244.html

私は60分走で切り上げましたが、その尊敬すべきお方は、更に枚方から離れて走って行きました。アタマが下がります。私も頑張ろ~

一般逆行列 (3)

一般逆行列が習得できたところで、(x,y)平面上の3つの直線の<交点>を計算してみましょう!厳密には<交点>ではありませんが、最小二乗法的な<交点>です。

3つの直線を以下で与えます。

x - y = 0 --- (1)
x + y = 0 --- (2)
x = 1 --- (3)

わかりやすいように、できるだけ簡単な設定にしました。さて、一般逆行列の定式化、

x = A+b --- (4)
A+ = (ATA)-1AT --- (5)

に対して、式(1)(2)(3)を当てはめます。すなわち、

A = ((1, -1), (1, 1), (1, 0))T --- (6)
b = (0, 0, 1)T --- (7)

式(5)(6)から、

A+ = ((1/3, 1/3, 1/3), (-1/2, 1/2 0))T --- (8)

と、一般逆行列が求まります。式(4)(7)(8)より、

x = (1/3, 0)T --- (9)

と、非常にそれらしい、つまり最小二乗法的<交点>が求まりました。式(1)(2)(3)(9)をプロットしてみてください。

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ここで私は、よせばいいのに、残差を求めようなどと思いつきました。すなわち、

<残差の二乗> = |Ax - b|2 = |(1/3, 1/3, 1/3)T - (0, 0, 1)T|2 = 6/9 --- (10)

私はこれが、(x, y)平面上の、式(1)(2)(3)で表される直線と、式(9)で求められた点との距離の二乗和に一致するものと思っていたのです。ところが、それを計算してみると、

<3直線と点との距離の二乗和> = (1/(3√2))2 + (1/(3√2))2 + (2/3)2 = 5/9 --- (11)

となり、式(10)と式(11)の結果は一致しないことがわかりました。あれっと思ったのですが、考えてみると、式(10)は三次元空間で計算していますが、対して、式(11)は二次元平面での計算です。計算方法が違うので、合わないのは当然とも言えますが、何か腑に落ちないゾ。だいたい、式(11)の値は、最小値なんでしょうね。式(11)の最小値を求めようと思って、式(4)で計算しているわけですからね。

一般逆行列 (2)

一般逆行列、

A+ = (ATA)-1AT --- (1)

を導出してみましょう。基本的に(というか、ほとんど)金谷先生の「これなら分かる最適化数学(2005)」第4章<最小二乗法>からの引用ですが、やりかたはいろいろなところに紹介されていると思います。

さて、最小二乗法ですから、まず、残差の二乗和を作ります。即ち、

J = |Ax - b|2 --- (2)

式(2)を展開してみましょう。絶対値の二乗は、内積で表せますから、

J = (Ax - b, Ax - b) = (Ax, Ax) - 2(Ax, b) + |b|2 --- (3)

ここで、内積に関する公式(転置で移動)を使って、

J = (x, ATAx) -2(x, ATb) + |b|2 --- (4)

さて、Jを最小にするようなxを求めます。これは、Jをxで微分して、ゼロと置けばよいので、

dJ/dx = 2ATAx -2ATb = 0 --- (5)

式(5)がなぜこうなるか、分からない人は多いと思います。成分で計算しても確かめられますが、ややこしいので上記本をご覧ください。分かった人は、もうおしまいです。即ち、式(5)から、

x = (ATA)-1ATb = A+b --- (6)

Goal-line technology

Goal-line technologyとは、サッカーの試合でゴールかどうかを判定するシステムです。システムの仕組みはよく知らないのですが、ビジョンセンサを使っていると思われます。

ブラジルの優勝で幕を閉じた、先日のコンフェデ杯では、goal-line technologyが使われました。実際にこれに関する映像が流れたのは、私の知る限り、三位決定戦のイタリア-ウルグアイ戦です。イタリアの最初の得点で、誰がゴールしたのかを決定するために使われました。フリーキックがキーパに当たり、そのまま入ったのかどうか、ということです。ただ、この例は目視でも明らかにフリーキックはゴールラインを割っていなかったので、使う必要性はあまり感じませんでした。更には、結果的にゴールとなったのは明らかでしたからね。誰が入れても大した問題ではありません。

Goal-line technologyのCG映像で面白かったのが、ゴールライン上の白いボールがズームされると、周囲のゴールネットが写り込んでいたこと。これは楽しいです。このような演出は全く不要ではありますが、何やら臨場感がありました。

たぶん2014年ワールド杯での本格採用のため、コンフェデ杯で試用したのでしょうが、いちおう成功ということですね。

Goal-line technology導入の是非はさておき、サッカーの審判というのは、非人間的な作業を課せられます。審判をやった人であれば同意してくれるでしょうが、ボールがゴールラインを割ったかどうかというのは、ギリギリのところでは、副審は判定不可能です。ゴールから遥か離れたタッチライン周辺にいるわけですし、上から見て少しでもゴールラインにボールがかかっていたら、ゴールではないわけですからね。そんな神業的判定ができるわけがありません。2010年南アフリカワールド杯での、対ドイツ戦、ランパードの「幻の同点ゴール」についても、副審は直前までオフサイドラインをキープしていたでしょうから、ゴールライン上にいればまだしも、そうではないので、正しい判定はできなかったのでした。

The Song Remains the Same

いまさらながら、Led Zeppelinの"The Song Remains the Same (1976)"のDVDにハマっています。古き良き時代をひとりで懐かしんでいる、ということですね。

このあたりは私はリアルタイムで中学/高校を過ごしました。確か、この映画も高校のときに観た気がします。客は入っていませんでしたが、ひとり感動した記憶があります。

私は中学でYesなどの、いわゆるプログレ系(いまや死語でしょうか)にハマり、当時の洋楽好きなヤツらが買う雑誌、"Music Life"を例に漏れず購読していたのですが、そこに読者による人気投票がありました。私の押すYesは当時二位だったのですが、一位がZeppelinでした。はて、あのYesを凌駕するZeppelinとは何者?それでこちらも少し聴きはじめました。元々姉が好きだったので、既にレコードは自宅にあったわけです。

さて、このDVD、完成度は高いです。ライブの撮影は大変らしく、このときも収録はかなり難航したらしいのですが(Wikipediaの関連ページに詳しいです)、結局は素晴らしいものに仕上がっていると思います。いつ見ても、Jimmy Page、カッコいいよなあ~彼はもう70歳近くで、白髪の老人になっていますが、このDVDでも、いわゆる<ファンタジーシーン>で、彼の老人の姿を見ることができます。いまの現実とはちょっと違いますけどね。

一般逆行列

一般逆行列は、擬似逆行列、pseudo-inverse、などとも呼ばれ、いろいろなところに登場する優れた計算ツールです。ぜひとも習得したい技術であります。

動機としては、連立一次方程式、

Ax = b --- (1)

を解きたいときに、行列Aが正方行列ではない場合、特に'overdetermined'な場合(行数>列数)でも、

x = A+b --- (2)

と、強引に解いてしまいたい、ということですね。ここでのA+を一般逆行列といって、以下で計算できます。

A+ = (ATA)-1AT --- (3)

ちょっと複雑な式ですが、要するに、最小二乗法で計算しているのと同じです。

これはよいとして、式(3)の導出ってわかりますか?

ちゃんと知りたいひとへのお薦め教科書は、金谷先生の「これなら分かる最適化数学(2005)」第4章<最小二乗法>です。ここを読めば、知りたいことは全て分かります(知りたいこと以上のことも分かる)。

上記で十分過ぎるのですが、更に、ウ~ン、とうなりたい方は、"Multiple View Geometry in Computer Vision 2nd edition (2004)"のpp.590-592(A5.2 The pseudo-inverse)をご覧ください。式(3)は一般には覚えづらいですが、ここで書かれてあるやり方によれば、簡単に覚えられるのも利点です。

NURBSの謎

NURBSの数学的理論について教えてほしい、という人と知り合いました。

その人が持っていたのが、「CAD・CG技術者のための実践NURBS(2001)」という本です。この本の数学的なところがわからない、ということなのですが、ちょっと見てみると、これはよく書けています。というわけで、私も購入しようと思ったのですが、何店か大手書店に訊いてみると、絶版で入手不可能との回答。それではと、amazon.co.jpの中古市場でほぼ新品のものを数日で購入しました。私は本屋さんは好きで、よく行くのですが、これだとネット販売にかなわないかも~

そうこうしているうちに、大阪本社の人から問い合わせがありました。問題を抽象化すると、ある円錐曲線を表すNURBS表現は何通りあるのか、ということです。

この問題は上記本にも取り上げられていて、ひとつの方法が詳細に記載されています。分かりやすいです。でも、他の表現方法は?

NURBSのバイブル、L. PieglとW. Tillerによる、"The NURBS Book (Springer 1995)"を見ると、方法はたくさんあると書かれてあります。う~ん、何通りあるんでしょう。どこかに研究論文がありそうですね。ただ、実用的には一番簡単な式ひとつでよいので、この研究はあまり実を結ばないかも知れません(あるいは既に結んだ?)。

有理関数の積分の謎 (2)

有理関数の積分、ハマるとちょっと面白い!

前回の記事(↓)同様、

http://kanouy.blog9.fc2.com/blog-entry-883.html

1 / (x2 + 1) --- (1)

から派生させた、

1 / (x2 + 1)2 --- (2)

というのは積分できますでしょうか。こうなると、もうパズル!

これは、三角関数の置換積分による解答が知られていますが、こんなのもあります。まず、

arctan(x) = ∫(1 / (x2 + 1))dx --- (3)

です。これをさらに、強引に部分積分してしまう。

式(3) = x / (x2 + 1) + 2∫(x2 / (x2 + 1)2)dx --- (4)

つまり、式(2)の分母を、強引に作りだしたのです。分数関数の微分は、分母が二乗されますからね。式(4)の右辺第二項を整理すると、

∫(x2 / (x2 + 1)2)dx = ∫((x2 + 1) / (x2 + 1)2)dx - ∫(1 / (x2 + 1)2)dx
= arctan(x) - <式(2)の積分> --- (5)

となりました。式(3)(4)(5)を組み合わせて、

arctan(x) = x / (x2 + 1) + 2*arctan(x) - 2*<式(2)の積分> --- (6)

ですから、

<式(2)の積分> = (1/2)*{(x / (x2 + 1)) + arctan(x)} --- (7)

と求まりました。ちょっと面白くないですか?でも、これを最初に考えた人は、どういう思考をしたのだろうか?

Cubic Spline Interpolation (2)

D. F. RogersとJ. A. Adamsによる、"Mathematical Elements for Computer Graphics 2nd edition (1990)"は、翻訳もされているので、手に取られた方も多いのではないでしょうか。数学領域に絞った良書です。でも、いまや絶版。これも時代の流れでしょうか。ちょっと寂しい気がします。

さて、本書にもcubic splineに関する記述があります。それもかなり詳しく。pp.250-277がそれです。

前回説明した2冊(↓)と異なるところは、

http://kanouy.blog9.fc2.com/blog-entry-890.html

定式化が1次微分でなされていることです。ですから、当然のように、境界条件も1次微分で与えることになります。空間ベクトルなので、要するに接線ベクトルですね。いろいろと定式化があるcubic splineであります。これがちょっとややこしくしている?

Cubic Spline Interpolation

"Cubic Spline Interpolation"は、日本語では「3次スプライン補間」と呼ばれ、点列の代表的な補間方法のひとつです。

やりかたとしては、点と点の間を3次式で繋ぐのですが、境界の点において、1次と2次の微分係数が同じとなるようにお互いの3次式の係数を決めます(つまりC2連続)。こう書くと簡単に聞こえますが、定式化は実は結構ややこしい。自前で簡単に実装できる人はそれほど多くないと思います。

私がこの技術を最初に知ったのは、いまは絶版となっている、「応用グラフィックス(1986)」を読んだときです。本書で、3次スプラインは、114~118ページに詳しく説明されています。隣接3点における2次微分による定式化と、それを解くためのLU分解について詳細に論じられ、私の知る限り、本題材では最も分かりやすい資料です。Cのソースコードも付いていて、完璧に動作します。

「応用グラフィックス」は残念ながら絶版ですので(amazon.co.jpで中古が買えます)、いま手軽に参照できるとすれば、やはり"Numerical Recipes"でしょうか。いま私が使っているオンライン版(3版、お薦め!)では、pp.120-124にその説明があります。やはり隣接3点に対する2次微分を使った式が得られ、これは(当たり前ですが)「応用グラフィックス」記載のものと全く同じです。説明も本書に特有の味があるのですが、味がありすぎて私にはちょっとわかりにくいゾ。ここだけは「応用グラフィックス」に軍配?

曲線・曲面論の専門書としては、Farinの"Curves and Surfaces for CAGD"が定番でしょう。私も1996年の第四版を持っているのですが(最新は2001年の第五版)、私的にはどうもイマイチですね。読解力がないのでしょうが、本書でCubic Spline Interpolationのよい説明が見当たりません。いろいろと書かれてはあるんですが...

3次元画像コンファレンス2013

本日(2013年7月4日)は、<3次元画像コンファレンス2013>に行ってきます。早稲田大・西早稲田キャンパスにて。

このコンファレンスの主体はよくわからないのですが、関連5学会が持ち回りで運営しているみたいですね。

私はなんだかんだと参加しています。おととし2011年は、京都まで行きました(京都工芸繊維大)。昨年2012年は参加した記憶はありませんが、やはり西早稲田だったようですね。

昼前に都内で打ち合わせがあるので、それが終了後の参加となると思います。

FIFAコンフェデレーションズカップ2013 (3)

FIFAコンフェデレーションズカップ2013決勝戦、ブラジル-スペインは、3-0でブラジルの完勝でした。

試合前は、接戦が予想されましたが、思いのほか一方的でしたね。ブラジルは圧倒的ホーム、スペインはイタリアとの死闘で疲弊、運の有り無し、さまざまな要因があったでしょうが、結果的にはブラジルの強さばかりが目立った試合でした。前半はまだスペインは戦えていましたけどね。

ネイマールは、強烈な得点/ピケの退場を誘った高速ドリブル/その他多彩なテク披露と、バルサ移籍の置き土産を十分にしました。さて、バルサでどんなプレーを見せるのでしょうか。

この試合の分岐点を挙げるとすれば、前半40分、ペドロのシュートをダビド・ルイスがクリアした場面でしょう。これはどう見ても得点ですから、入れば同点。そうなると試合の行方はわからなかったわけで、まさに超人的なクリアでした。MVPはネイマールだったそうですが、ダビド・ルイスでもよかったかも。それにしても、彼のロングパス精度は抜群ですね。このような精度を得るには、どうやって練習するのだろうか。

これで来年2014年のワールドカップは、ブラジルはダントツの優勝候補となりました。もちろん、これまでの実績や、開催国なので、優勝候補であったことには間違いありませんが、予選免除などで、いまいちいまの実力がわからないところがありました。それが、真剣勝負で世界王者スペインに完勝したわけですから、期待は非常に高くなったと思います。

ちなみに、スコアだけでみれば、日本戦と同じです。ですから、日本は悲観することはありません。この程度のスコアはよくあることですからね。

Oculus3D

Oculusって、なにやら流行ってる?

FacebookのFeedで、Oculusの話がたまに出てきます。私は未体験ですが、見てみたいですね。

Oculusを開発したのは、Oculus3Dというアメリカのベンチャーですが、創業者はLenny Liptonです。知る人ぞ知る、立体映像の世界的大家。立体映像のことを最もよく知っているひとりと言えるでしょう。

私は遥か昔、Liptonに会ったことがあります。1980年代後半、何人かと立体映像の会社を設立したとき、アメリカにStereoGraphics社というのがあると知り、カリフォルニアに訪問しました。同社の社長がLiptonで、彼の自宅にも行った記憶があります。立体映画撮影用の機器が所狭しと置いてありました。当時の私は、同社の装置(液晶シャッター周り)をよく使いました。完成度が高かったです。

StereoGraphics社は2005年にRealD社に買収されました。立体映画の上映設備で成功している会社です。LiptonはそこでCTOのポジションにあったのですが、最近同社を辞め、Oculus3Dを設立した、と聞いています。

Lenny Liptonは1940年生まれですから、もう70歳を超えていることになります。そんな彼を依然として惹きつけている立体映像の魅力。わかるような気がします。

家庭菜園 (9)

久しく「家庭菜園」の話題が出ていませんでしたが、それもそのはず、私が関与しなくなったからです。経緯は以下をご覧ください。

http://kanouy.blog9.fc2.com/blog-entry-722.html

連れはその後仕事に復帰しましたが、平日3日が休みとなり、私は引き続きサボり続けました。彼女は頑張ってひとりでいろいろと植えていましたが、ついに面倒くさくなり、最近、藤沢市に返却いたしました。

でも、丸2年やりましたから、まあいいか。収穫もいろいろありました。自宅から自転車で行かなければならず、ちょっと遠かったかな。言い訳ですね。

自宅には少しばかりの庭がありますので、今後はここで菜園をやろうと思います。
プロフィール

加納裕(かのうゆたか)

Author:加納裕(かのうゆたか)


[略歴]
1983年3月東京工業大学工学部機械物理工学科卒業
1983年4月(株)図研入社
1987年1月同社退社
1987年2月(株)ソリッドレイ研究所を6名で設立、取締役
1994年3月同社退社
1994年4月(株)スリーディー入社
1996年10月同社取締役
1999年12月上海大学兼務教授
2002年10月同社代表取締役
2009年9月ものつくり大学非常勤講師~現在
2009年10月同社代表退任/退社
2010年1月ソフトキューブ(株)入社~現在(技術顧問)
2017年4月湘南工科大学非常勤講師~現在


[業界団体・学会活動]
電気学会・第三期次世代インタラクティブディスプレイ協同研究委員会(幹事)/最先端表現技術利用推進協会・アカデミック部会(旧:三次元映像のフォーラム)(副部会長)/日本バーチャルリアリティ学会ハプティクス研究委員会(委員)/ACM・SIGGRAPH(Professional Member)/情報処理学会(正会員、CVIM会員)/3Dコンソーシアム(賛助会員)/3DBiz研究会(個人賛助会員)/URCF(特別会員)

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前職:立体映像産業推進協議会(幹事)/日本バーチャルリアリティ学会・論文委員会(委員)


[資格]
TOEIC805点
数学検定1級(数理技能)
中型・普自二免許
サッカー4級審判員

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