パーティクル・フィルタ (2)
まずは隠れ変数znの事前分布です。Xnを、観測変数xnの、n=1~nまでの集合とすると、
p(zn+1|Xn) = ∫p(zn+1|zn)p(zn|Xn)dzn --- (1)
積分の中の、p(zn|Xn)の分布に従って、パーティクルを生成します。それを、システムモデルp(zn+1|zn)で、ひとつずつ遷移させればよろしい。
さて、次は事後分布です。これは、
p(zn+1|Xn+1) ∝ p(xn+1|zn+1)p(zn+1|Xn) --- (2)
つまり、式(1)の事前分布に、尤度(観測モデル)を掛けます。それが事後分布に比例する、ということですね。式(2)がなぜ等号にならないかというと、これは正規化されているとは限らないからです(というか、一般には正規化されない)。
式(2)を見ると、これはまさにベイズ推定の形ですね。
式(2)で計算された事後分布は、各パーティクルに重みづけがされたものです。これを、パーティクル数が変動しないように、その重みに応じてパーティクルを複製/消滅させてやればよいです。これでひとつのサイクルが終了し、また式(1)に戻ることになります。