カイ二乗分布の謎

カイ二乗分布について、以下の本で勉強いたしました。

確率・統計 (理工系の数学入門コース 7) 単行本 – 1989/2/8 薩摩 順吉

少しクセのある本ですが、数式がきっちり載っていて、参考になります。

さて、カイ二乗分布の複雑な一般式を、数学的帰納法で導出しろと書かれているところがありますが、これを全てやるには、さまざまな数学の技法が必要です。

まず、さすがに正規分布は与えられたと仮定すると、自由度イチのカイ二乗分布を求めるには、変数変換が必要です。この場合は、Y=X2であり、Xの値ふたつがYに対応するので要注意です。

次に、自由度2の分布を求めるには、変数の和(Z=X+Y)の分布を求める必要がありますが、これは畳み込み積分です。この積分をやろうとすると、妙な形が出てきますが、これがベータ関数であることを知らなければ、どうにもなりません。

ここまできてやっと、数学的帰納法の準備が整いました。n=1のときに証明し(これはすでに求めてある)、n-1のときに正しいと仮定して、nのときを導く。たいへん手間がかかる計算だと思います。かなりの統計エキスパートでも、スクラッチで計算するのはしんどいのではないでしょうか。逆に言えば、鍛錬になる問題です。お試しあれ。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

加納裕(かのうゆたか)

Author:加納裕(かのうゆたか)


[略歴]
1983年3月東京工業大学工学部機械物理工学科卒業
1983年4月(株)図研入社
1987年1月同社退社
1987年2月(株)ソリッドレイ研究所を6名で設立、取締役
1994年3月同社退社
1994年4月(株)スリーディー入社
1996年10月同社取締役
1999年12月上海大学兼務教授
2002年10月同社代表取締役
2009年9月ものつくり大学非常勤講師~現在
2009年10月同社代表退任/退社
2010年1月ソフトキューブ(株)入社~現在(横浜オフィス)
2011年11月甲南大学特別講師
2011年11月関西大学特別講師
2012年11月東京理科大学特別講師
2017年4月湘南工科大学非常勤講師~現在


[業界団体・学会活動]
電気学会・第二期次世代インタラクティブディスプレイ協同研究委員会(幹事)/三次元映像のフォーラム(幹事、監査)/日本バーチャルリアリティ学会・論文委員会(委員)・力触覚の提示と計算研究会(委員)/ACM/SIGGRAPH(Professional Member)/情報処理学会(正会員、CVIM会員)/3Dコンソーシアム(賛助会員)/3DBiz研究会(個人賛助会員)/最先端表現技術利用推進協会(個人会員)/URCF(特別会員)

----------------

前職:/立体映像産業推進協議会(幹事)


[資格]
TOEIC805点
数学検定1級(数理技能)
中型・普自二免許
サッカー4級審判員

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード